水道代がもっともかかるのがトイレ
水道は生活に欠かせないライフラインですが、家庭内で最も多くの水を使用しているのがトイレです。
調査によると一般家庭で使用されている水道料金のうちの約3割はトイレによるものなのだそうで、トイレにおける節水は水道料金の節約には欠かせないポイントとなってきます。
しかしながらトイレでの排泄は人間の生理現象ですから、「節約のために1日のトイレの回数を減らす」なんてことはできません。
そこでトイレ内ではどういった節水方法があるかということをいくつかの事例をあげながら考えてみたいと思います。
トイレを使用したときにはタンク内にたまった水が勢い良く流れていくわけですが、まず考えつくのがこの1回あたりの水の量を減らすという方法です。
よく節約サイトなどでタンクの中に水入りのペットボトルを入れたりして水かさを増して一回ずつの流れる量を少なくする方法が紹介されていますが、実際のところ効果はあるのでしょうか?
トイレではやってはいけない節約方法がある
タンクの中にペットボトルをいれて置くと、水を流したときの勢いが少なくなり一回あたりの水量が明らかに減ります。
節約マニアにとってはこの水の少なさは見ていて気持ちのよいものではありますが、実はこれはトイレそのものにとってはよくないことであったりします。
というのもトイレでは汚物を流すために必要な水量を計算して設計をされているため、その水量を勝手に変更してしまうと内部の配管に適切な圧力がかからず、配管内をキレイに流れていかなくなってしまうからです。
同じ理由でトイレを流すときにバケツに貯めておいたお風呂の残り湯を使うこともありますが、これも同じく水流が足りず配管を傷める原因になります。
配管が傷んだり詰まったりすると節約分が一気に消し飛んでしまうような修理費が必要になってしまうのであまり水の量や流れを変更する方法はとらない方がよいようです。
ましてや流すのがもったいないからと何回かに一度しか流さないようにするなんてのは言語道断で、そもそもの水洗トイレのメリットである清潔感を損ない、たまった汚物が配管やトイレ内を傷めて壊れやすくしてしまいます。
トイレ内での節水は、市販されている節水グッズであるタンクの中の栓を素早く閉めることができる重石を使うか、いっそ節水機能に優れたトイレに改築してしまうかといった方法に限定しておきましょう。
実は水道代より電気代の方が重要
なんだそれじゃトイレで節約はできないのかと思うところですが決してそんなことはありません。
実はトイレ内での節約のキモは水ではなく電気にあります。
今やほとんどの家庭に普及している温水便座ですが、この電気料はかなり高くなってしまうことがあります。
常に室内に人がいる家庭ならともかく、昼間は誰もいなくなる家庭内で便座の電気がつけっぱなしになっているとそれだけでかなりの電気料を消費します。
寒い冬場は致し方ないとしても、暑い夏場まで便座温度をそのままにしているというのはもったいないでしょう。
季節ごとに便座の温度を設定しなおし、また使わないときには蓋をきちんと閉じるようにしておくだけでもかなり電気料の節約をすることができます。